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【奨励研究→科研若手A】小児病棟における療養環境評価基準の策定 2009-


【奨励研究→科研若手A】小児病棟における療養環境評価基準の策定


[山田あすか,大野尚子,古賀誉章,佐藤栄治:地方中核病院小児病棟における療養環境の利用実態と評価に関する調査報告 −患児・家族・医療看護の視点からみた小児病棟療養環境評価基準の策定にむけて,立命館大学理工学研究紀要,2009.03 より]

1.1 研究の社会的背景
 近年,小児医療の分野では悪性腫瘍等の従来難治であると言われていた病気の治療成績が伸び,病気やしょうがいを抱えながらも社会に戻るこどもたちが増えている.このため,特に中長期入院にとっては,病院は成長発達の場として整えられる必要性が増している.これまで,小児の療養環境は,長期にわたる入院を支える生活の場としてよりも短期入院児に焦点を当てた遊び環境としての配慮が議論されることが多く,生活空間としての療養環境は充分に考えられていない.また,こどもが入院する際には日中・夜間に家族が付き添うことが常態であるにもかかわらず,付添家族の存在は充分に考慮されておらず,患児と家族の療養環境の実態が充分に把握・考慮されていない.さらに根本的な問題として,小児病棟/病院には施設基準がなく,病院・病棟ごとの治療方針・スタッフ配置・患児/付添家族像などの特性に即して,「どのような環境が良い環境なのか」という基準が共有されていないという課題がある.

1.2 これまでの研究成果と,着想に至った経緯
 筆者らは,生活の場,こどもと家族がともに過ごす場といったコンセプトを掲げて小児病棟プレイルームの改修を計画・実施し,その検証を行った研究を発表している文6,7).この計画の過程および他病院の見学のなかで,小児の療養環境においては,付添家族の存在が充分に考慮されていないことや,「良い環境」の概念や知見が患児・家族・スタッフの視点から充分に蓄積・整理され,共有されていないことを重要な問題であると認識するに至った.成人一般病棟や,高齢者施設については,施設環境評価の基準や指標が開発されており文8,9),こうした基準の導出によって,小児の療養環境についての意識の共有や,質の向上がはかれるのではないかと考えた.

2.研究の目的
 本研究の最終的な目的は,以下2点である.
 ①入院患児,付き添い家族,医療・看護・コメディカルをはじめとした医療関係者のそれぞれの視点で,療養環境に求め られる事柄を把握する.
 ②療養環境評価の基準を導出し,療養環境整備への意識共有を促す.

(090406追記)
 2009~2011年度科学研究費補助金による研究課題に採択されました.

(120405追記)

 研究助成期間は終了しましたが,研究成果をとりまとめて査読論文として発表するべく,もろもろ努力中です.

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